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四国昔話八十八ヶ所巡り
森久右衛門  香川県三豊市・三野町 大見

そのむかし、天霧城主香川信影が長宗我部軍に攻められた時のことじゃ。
香川信影は、側近の森久右衛門に姫を守っておちのびるように頼んだそうじゃ。
主君の命を受けた久右衛門は姫をまもり、大見の宮脇に隠れ住むことにしたそうじゃ。
世が治まった後、森久右衛門は姫を妻としてめとり、農業に従事するかたわら近所の若者に弓を教えておったそうな。

ある年の春、藩主生駒高俊が鷹狩のために西大見に来た時、鷹が獲物を追って飛び立ったが鷹の足につけた紐が大木の枝にひっかかってしもうた。
弓で鷹の紐を切ろうということになり、御付きの者が「このあたりに弓の名人はいないか」と庄屋に尋ねたそうな。

庄屋の言上で、直ちに森久右衛門が召し出された。
そして、森久右衛門は弓で見事に紐を射切ったそうじゃ。
鷹は助かり、高俊は大いに喜び、その後上機嫌で観音寺へ狩りに出かけたそうな。

その年も押し迫った頃、森久右衛門に高俊から何なりと希望があらば申し出るようにと庄屋を通じて沙汰があったそうじゃ。
森久右衛門は「未開の地を開拓したい」と言上し、荘内の伊砂子庄を賜ったということじゃ。



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