その昔、鶴林寺(20番札所)の近く、山麓にひとりの猟師が住んでいました。 ある時、この猟師が猪を見つけて、矢を射かけました。 猪は血を流しながら走り去っていきました。 猟師がそのあとをたどって行くと、鶴林寺の本堂にたどりつきました。 猟師が寺の住職に告げて、本堂の扉を開けてみると、地蔵菩薩の胸に矢が当たり血が流れていました。 猟師は日頃の殺生を懺悔して髪を切り、発心し本尊に奉事し、仁王門の前で自害しました。 今も仁王門の下に、「猟師塚」という墓石が建っています。