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四国昔話八十八ヶ所巡り
宇賀長者  高知県吾川郡・長濱 深浦神社

昔むかし、長濱村に宇賀長者といわれる分限者がおったそうな。

宇賀長者は西隣の黒田郷の長者と仲が悪く、最初は宇賀長者の方が敗けておったそうじゃが、霊験あらたかな清水を飲んで朝から晩まで狂ったように働いて黒田の長者を圧倒して、ついには土佐の国随一の長者となったそうな 。

宇賀長者は、御殿のような家を建て、米や宝物を入れる倉が宇賀の谷からずうっと西の海のそばまでず〜と建ち並んでおったそうな。

ある年、宇賀長者はお伊勢さま参りに出かけたそうな。
ところが、お伊勢さまの社を見た宇賀長者は神様を敬うどころか「我が家と比べるとそれほどでもない。質素なもんじゃ。」とバカにしたんじゃと。

さて、参詣の帰りのこと、宇賀の長者が長浜の手結山まで来た時、ふと西の空を見ると夕焼けのようにまっ赤になって大火事がおこっておった。
宇賀長者の家が火事になり、3日前から燃え続けておったんじゃと。

お伊勢様の神罰があたったのじゃろうか、宇賀長者一代の盛運は家宅財産を一切無くしてしもうたのじゃが、悲劇はこれだけでは無かつた。

留守中に、宇賀長者の一人娘が色恋沙汰でもめごとを起こし、男と一緒に池に身を投げて死んでしもうたのじゃ。

宇賀長者はすっかり気落ちして、生きる望みを失ったすえ、淋しくこの世を去ったと云うことじゃ。
その後、娘が身を投げた場所には祠が建てられ福浦三社とよばれておった。
その後、福浦三社は深浦神社と呼ばれるようになったが、今なお吾川郡に残っておるということじゃ。



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