【第2回】2006年、讃岐における「空海とうどん」の動向報告
空海生誕1200年にあたる今年、「空海が讃岐うどんを中国から持ち帰った」という伝承に基づき、空海生誕の地・善通寺創建1200年祭の行事の一環として、善通寺で初めて「うどん供養」が行われた。
とても興味深い行事ではあったが、スケジュールの都合上、残念ながら見物することができず、来年こそは!と楽しみにしている。
また、8月には地元香川県出身の本廣監督による映画「UDON」が封切られた。
こちらは、弊社の社長が日本うどん学会の副会長を務めていることや、個人的には本廣監督が同級生の兄であることもあり、試写会でしっかりと堪能させて頂いた。
映画の内容はさておき、このように、2006年ここ讃岐では、第2次讃岐うどんブームを演出しようとする動きが活発である。
この演出の中で、前回の讃岐うどんブームと大きく違うのは、民間だけでなく県も積極的に動いていることである。
今後、讃岐うどんを香川の「食」からスシ、テンプラなどと並ぶ日本を代表する「食」のひとつとして世界に向かって飛躍させたいとの思いもあるようだ。
そのひとつの手段として、讃岐うどんのルーツを世界史的レベルで調査しようという試みがスタートした。
シルクロードは麺(めん)ロードと言われていることに焦点をあて、梅原利之県観光協会会長(JR四国会長)、善通寺市長、総本山善通寺の柴坂和尚ら11人が今年9月5日、中国に出発した。
各地で麺交流をするだけでなく、1982年に空海記念碑が建立され、その後、恵果・空海記念堂が再建された青龍寺を訪問し、讃岐うどんを奉納し、読経したりしている。
こういった活動の中で、今まで見つかっていない「うどん伝播を示す確かな文献」が発見されればおもしろい。
讃岐うどんのように、「強いコシ」で「長〜〜く」頑張って欲しいと思う。
空海とうどんに関する面白い話がありましたら、ぜひメール下さいね。
【第3回】可能性を拡げる讃岐うどんの新メニュー
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