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【第13回】ネット販売で話題の「トマトうどん」考察
ネット販売を緒に、今まさに話題沸騰の「トマトうどん」!
今回は、この新しい讃岐うどんを、あくまでも自分勝手に考察してみました。

通常の練り込みうどんの枠を超えられるのか?
讃岐うどんにトマトの粉末を練りこんで作ったのが「トマトうどん」です。
実は、今までにも様々なモノを練り込んだ讃岐うどんが作られてきました。
その中で梅うどんや抹茶うどんは、今も販売されていますが、地元讃岐で存在感を持った定番うどんの地位を築いているか?というと、「NO」と言わざるをえないのが現状でしょう。
ところが、今回のトマトうどんは、“けっこう味もいけるじゃないか”という声を聞きおよび、「ひょっとすると…」という気持ちに。
そこで、料理に対する確かな見識と素材にこだわりを持った、丸亀のとあるうどん店に、天然素材のトマト粉末を無理矢理持ち込み、手打ちのトマトうどんを特別に作ってもらいました。

「トマトうどん」を食す
店主の計らいで、トマト粉末の練りこむ量を変えた2タイプのトマトうどんを食しました。

どちらも色はトマトケチャップに近い赤で、けっこう良い色、見た目もグッドです。
さて、問題の味ですが、まずは何も付けずにそのまま“つるり”。
ほのかにトマト風味がして、けっこう美味しいです。
(作ってもらった店主の腕が良いので不味いはずがありません。)
次に、どんな食べ方をしようかと店主に助けを求めると
「ペペロンチーノ風でいきますか」の答え。
ガーリックオリーブオイル、塩、生トマト、バジルをぶっかけて、頂きました!
これは、旨い!!
(※食べるのに夢中で、写真を取り忘れてしまいました!)

私は、料理の専門家でもグルメでもありませんので、どう旨いのか細かな説明は割愛しますが、新メニューとして充分通用するおいしさでした。

定番化への道…
今回のトマトうどん、個人的には、今までの他の練り込みうどんと比べるとおいしいと思います。
しかし、定番化へは越えなければならないいくつかの点があるのではないでしょうか。
確かに他の練り込みうどんと比べると完成度は高いですが、通常の白い讃岐うどんと比べると「あえて、トマトうどんを選ぶ理由が見つからない」というのが、正直な感想です。

今回特別に作っていただいたトマトうどんを持ち帰って、一般的な食べ方(ざる、ぶっかけ等)や、ネット販売しているお店のオススメのサラダうどん等いろいろ試してみました。
どれもそれなりに美味しいのですが、残念ながら、通常の白い讃岐うどんを凌駕するおいしさとは言い難いのです。
前述したペペロンチーノ風も、トマトうどんではなく、スタンダードな白い讃岐うどんにトマト粉末をふりかけてからガーリックオリーブオイル、塩…と同じ要領で作って食べてみましたが、これも同じように旨い!!のです。
さらに、こちらの作り方のほうが、讃岐うどんそのものとトマトの風味をより鮮やかに楽しめます。
やっぱり、見た目の珍しさ以外に「あえて、練り込む必要性が見つからない」のです。

もちろん、食べる価値が全く無いという訳ではありません。
逆に「一度は食べてみる価値あり!」と断言できます。
しかし、二度・三度と何度でも食べたいか、といえば疑問なのです。

特に地元讃岐では価格も重要な要素ですから「わざわざ余分なお金をかけるなら普通の讃岐うどんで充分」といった傾向になりそうです…。

年に一度の縁起物・年明けうどん用「紅白うどん」としてなら、いけるかもしれませんが、いずれにせよ、地元讃岐よりは他の地域からブレークする可能性の方が高いのではないでしょうか。

あと、作り手側から見ると、手打ちの場合、うどんを延ばすのに通常のうどんの1.5倍の時間がかかりますし、コストも1玉あたりのトマト粉末の材料費を上乗せした売価になりますので、少量生産よりは、冷凍うどんのように工場で大量生産するメーカー向きの商材かもしれません。

ただ、讃岐うどんの可能性を広げる商品であることは間違いありませんので、これからの展開を楽しみにしている初代先達・真魚でした。



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